狙うのは残り4戦全勝だ。オリックスは1点を追う8回、2死一、二塁の好機をつくるも、代打山足が二ゴロに倒れた。9回は1番福田からの好打順も無得点に終わり、1点届かずゲームセット。これで天敵・上沢には18年から9連敗となった。

この日は日本ハム斎藤の引退試合。7回に登板すると、登場曲の「勇気100%」が流れ、場内は「ハンカチモード」一色に。試合後には、日本ハム在籍時代に指導に携わった中嶋監督と中垣巡回ヘッドコーチが斎藤に花束を贈呈した。

涙の引退試合に、オリックスは1点に泣いた。指揮官は「結果が全てです。追い付けませんでしたし、勝ち越せませんでした。受け止めるしかない」と唇をかんだ。

試合中止となった2位ロッテのマジックは7となったが、0・5ゲーム差をつけて依然首位をキープ。残りは4試合となり、指揮官は「そこ、行くしかない。全力でいきます」と語気を強めた。

この日の敗戦で、最短優勝は23日に。本拠地・京セラドーム大阪での胴上げの可能性は消滅した。ロッテは残り8試合。他力も願うことになるが、白星を重ねて悲願Vに突き進む。中嶋監督は「開幕からずっとやってきたことの集大成。選手はよく頑張ってくれている」とナインをたたえた。歓喜の瞬間を信じて進む。【真柴健】