巨人大竹寛投手(38)が25日、都内で引退会見を行った。01年にドラフト1巡目で広島に入団。13年オフに巨人にFAで加入した。通算376試合に登板し、102勝101敗17セーブ。ラーメン好きとしても知られ、集まった報道陣に101敗にちなんで101杯のカップ麺を気前よくプレゼントした。

愛くるしい“大竹スマイル”のまま、20年のプロ野球人生に別れを告げた。

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最後まで笑顔は“マシマシ”だった。無類のラーメン好きで知られる大竹は、報道陣に101杯のカップ麺をプレゼント。「チョイスなんですけど…」とラーメンを説明しだすと、笑いに包まれた。会見後には大量のカップ麺の山を前に記念撮影。「これ引退会見だよな?」と笑顔。誰からも愛された、飾らない「寛さん」の人柄がにじみ出た。

全球シュート勝負の引退登板から一夜明けた。広島時代、壁にぶち当たり、追い込まれた極限状態にわらにもすがる思いで挑戦した球種だった。「シュート系のボールを右打者の内角に投げないと飯を食っていけないんじゃないかと。(元広島)黒田さんが使っていて、見よう見まね。間違いなくシュートがあって野球を長く出来た」。麺は伸ばさなくても、伝家の宝刀で選手生命を伸ばした。

右肩をはじめ、度重なる負傷に悩まされた。最後も右膝の負傷から引退を決断した。座右の銘は「勝っておごらず、負けて腐らず」。102勝101敗。喜びの数だけ、悔しさも味わった20年。「ラーメンだけに、面(麺)と向き合って、しっかり味わいたい(笑い)」。こってりしたプロ生活を終えた。これからは気兼ねなく、大好きなラーメンをスープまで飲み干せる。【小早川宗一郎】

 

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