DeNA三嶋一輝投手(31)が5日、今季は2度、足首の捻挫を乗り越えていたことを告白した。横須賀市の球団施設DOCKで秋季トレーニングの2日目。球場の右翼後方にある坂路で、約30分、木塚敦志投手コーチと話し込んだ。「球種や足を2回捻挫したことなど、1年間を振り返った」。今季を反省し、秋季練習を来季にどうつなげるかを両者で考えたという。

左足を捻挫したのは、5月27日のオリックス戦(横浜)だった。一塁ベースカバーに入った際、高くそれた送球を捕ろうとジャンプした際、着地で痛めた。右足をくじいたのは、後半の広島戦で、一塁コーチとぶつかった時だった。「ちょっとひねった感じ」と軽傷を強調した。

平成生まれだが、昔かたぎだ。「投げるには問題なかったので。我慢すればできたので、全然大丈夫です。(抑えは)大事なポジションなので。元々そんなに痛いとか表に出さないタイプというか、出してはいけないと思っている。1軍で投げたいですし」。今季、登録抹消は五輪の中断期間だけ。年間を通じて1軍に居続けた。

リーグ9位タイの登板数は59試合に及んだ。「プロの選手は成績を残さないといけないのが一番。成績を残したとは思っていない。セーブを去年より挙げたのは事実だし、1年間離脱せずに戦った。しっかり試合のために準備して、けがせずに戦った自負はありますけど、その中で結果を残すのがプロ野球選手。結果を残さないといけない」。自己最多の23セーブを挙げたが、5敗を喫したことで、今季の成績には納得をしていないという。

来季の巻き返しへ、秋季練習では下半身強化に重点を置いた。「チームは最下位。上位チームのクローザーは安定している。阪神さんだったり、優勝に絡むチームは。僕に負けが5個ついていることは、責任を感じている。これを乗り越えて、どうしないといけないかを考えて今、練習している」。お尻の力が弱ると、捻挫しやすい傾向があるという。そのため、秋季練習は第2クールまでボールを持たず、下半身と体幹を鍛えまくる。「キャンプと同じぐらい、体幹と下半身をいじめる」。まるで競走馬のように、坂路を駆け上がっていた。【斎藤直樹】