ソフトバンク藤本博史監督(58)が16日、宮崎秋季キャンプで新背番号「81」を初披露した。これまではコーチとして球団復帰してから11年間背負った76のユニホームを着ていたが、前日夜に新ユニホームが完成し、手元に届いた。「(数字が)5つ増えただけなんですけどね、なんか重いなという感じがしますね」と笑った。

工藤前監督や秋山元監督らも背負った伝統の背番号だ。藤本監督は2人の下でそれぞれ2年ずつ打撃コーチを務めてきた。「2人とは一緒に打撃コーチでやらせてもらってね、非常に研究熱心、勉強熱心な監督だった。そういうところを見習っていきたい。秋山さんとか工藤監督とかいうところに並べないとは思いますけど、ぼくはぼくなりに『藤本流』の戦い方をやっていきたいと思っています」と意気込んだ。

「藤本流」とは「攻める野球、1点を取る野球」と言う。この日は追い込まれてからの打撃を磨く「2ストライクアプローチ」と言う練習メニューを取り入れた。ただ、選手たちのプレーには満足しなかったようで「今日のは2ストライクからのアプローチというか、三振しないという練習ですからね。今日の練習はバツです。選手にもみんな言いました。打ちにいってカットしないと。当てに行ってファウルなんかいらないですよ。そんなん絶対、試合になったら150キロを当てに行ってファウルなんてできないですよ。空振りしてしまいますよ」と珍しく、厳しい言葉を並べた。練習のための練習では意味がない。「1点を取る」ことの重みを理解させ、チームとして前進するために、あえて厳しく言った。

新背番号を背負った指揮官は「当然、心機一転ですよね。ただ野球はぼく流で」とキッパリ言った。伝統の背番号だが、真新しい藤本カラーで染めていくつもりだ。【山本大地】

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