<日本シリーズ:オリックス0-2ヤクルト>◇第2戦◇21日◇京セラドーム大阪

野手最年長の青木宣親は、毎日の守備練習を欠かさない。フリー打撃後に左翼のポジションでノックを受けてから、投手陣に交じってストレッチや体幹をする。ずっとこのルーティンだ。青木の経歴を語る上ではシーズン200安打や日米通算2500安打など打撃にまつわる数字が多い。そんなベテランから以前「守備が試合を支配するんだよ」と聞いたことがある。

試合のヒーローと言えば、好投した投手か決勝打を打った選手が定石。野手は適時打を打つ場面がクローズアップされる。守備なら、好プレーは注目されるが…。NPB、メジャーと数々の世界大会で戦ってきた経験から「(1試合で)4回の打席よりも、27アウトの方が、チームへの貢献は多い」という極意にたどり着いたという。

打撃には好不調の波がつきものだが、守備に波はない。平凡なフライも、フェンス際の大飛球も、捕球すれば1アウト。それは、確実に試合に貢献している。普段から、後輩にたくさんのアドバイスを送る青木。打撃だけでなく、守備についても折に触れて話してきた。「その意識付けをする。それくらい大事ということ」。チームは2試合連続無失策。打撃だけではない、青木のもう1つの顔がある。【保坂恭子】

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