巨人に育成6位で指名された桐蔭横浜大・菊地大稀投手(22=佐渡)が22日、横浜市内のホテルで仮契約を結んだ。支度金290万円、年俸400万円(いずれも金額は推定)。身長188センチの大型右腕は「自分は身長が高くて馬力がある。タフな体もある。そこをアピールしていければ良いかなと思っています」と意気込んだ。

かつて佐渡金山で栄え、トキで知られる新潟・佐渡島出身の初のプロ野球選手が大志を抱いた。佐渡への思いを問われ「自分がプロの世界で活躍することで地元が活気づくと思う。期待を裏切らないようにしっかりやっていきたいと思います」と使命感を持つ。

来年1月の新人合同自主トレまでに大自然の恵みを蓄える。佐渡島で栽培されるお米は、新潟県で魚沼と並ぶトップブランド。オフ期間の帰省は「ご飯(お米)がおいしいので、そこが楽しみです」と心待ちする。馬力ある直球はお米。ならば、切れ味鋭いスライダーは、ご飯のおともとして最良の相棒の…「カレーライスです」とにんまり。菊地家の母の味、お母さんのカレーライス。直球とスライダー、ライスとカレー、無敵のコンビネーションで相手打者をのみ込む。

新潟市と佐渡島をつなぐカーフェリーで販売されている佐渡汽船カレー。佐渡島産唐辛子を使った佐渡の地獄のカレー。育成契約から支配下を勝ち取り、ビッグドリームをつかんだ先には「菊地家の佐渡カレーライス」が全国区になるかもしれない。【為田聡史】