社会人日本一を決める都市対抗野球大会が、28日に東京ドームで開幕する。東海第1代表のヤマハ(浜松市)は、31年ぶり4度目の優勝を目指す。プロ野球DeNAの元選手で、入社3年目の網谷圭将外野手(24)は「1年間の集大成。5連勝して優勝できるように、一戦必勝でやっていきたい」と気合十分だった。

1年間の進化を示す。「パワー不足を感じた」と、2回戦敗退に終わった昨年の都市対抗後、本格的な筋力トレーニングに着手した。体の動かし方を意識しながら、下半身を中心に強化。体重は87キロから10キロ増加し、ユニホームの大きさも1サイズ上がった。

9月の東海2次予選以降、3本塁打と好調を維持。今月17日のセガサミー(東京)との練習試合では、推定130メートルの特大弾を左翼席にぶち込んだ。「状態は良い。『こうすれば自分のスイングができる』という感覚はある。結果はついてくると思う」。言葉に手応えがにじんだ。

30日の1回戦では、日立製作所(茨城・日立市)と対する。昨年の1回戦でも対し、9-0で快勝。網谷も代打出場から右前打を放った。「良い印象はある」と不敵に笑う右の長距離砲が、チームを勝利に導く。【前田和哉】

○…網谷と同い年で入社2年目の清水蓮投手(24)は、「観客や応援団も入るので楽しみ」と開幕を心待ちにする。大会前の練習試合では、13日の東邦ガス戦に先発して5回無失点。17日のセガサミー戦では2番手で登板し、2回をパーフェクトに抑えた。好投を続ける右腕は「力みなく直球を投げられている。調子は上がってきている。勝利に貢献していきたい」。自信を持って本番に臨む。

◆網谷圭将(あみや・けいしょう)1997年(平9)10月3日、千葉県生まれ。市原市立ちはら台南中時代は千葉市シニアに所属。卒業後は千葉英和高でプレーし、高校通算35本塁打。15年プロ野球育成ドラフト1位でDeNA入団。1軍出場はなく、18年限りで退団。19年にヤマハ入社。右投げ右打ち。185センチ、97キロ。血液型O。