DeNAで来季から1軍投手部門を担当することが有力な斎藤隆新コーチ(51)が、ドラフト1位の市和歌山・小園健太投手(18)の股関節を徹底的に調べる意向を示した。

ヤクルトの投手コーチを務めていた20年に指導した、奥川恭伸投手が今季、プロ2年目で大ブレークを果たした。高校生としては完成度が高い小園については「タイプで言えば奥川投手寄りだとは思います。簡単には見てみないとわからない部分がいっぱいあるので。あんまり簡単に言うのは難しいですけど」と話した。

球団で高卒投手のドラフト1位は北方悠誠(唐津商)以来10年ぶりで、慎重に育成方針を決める。「これからメディカルとフィジカルのまずチェックをいただいて(三浦)監督との話し合い。さまざまな彼の能力を踏まえてということになると思いますが、そこからですね。優秀なピッチャーというのは理解してますが、どこがどう優秀で、どこがどう能力が高いのかというのが、やはり我々の精査するところだと思う。彼の将来像を描いていけたらと思います」。球団とも育成方針を話し合う予定だという。

金の卵だけに故障を避けることをが最優先だ。「彼の能力を厳密にチェックする必要があると思います。例えば、ひとついうと股関節のチェックですね。成長が止まっているかどうかとか、それによってトレーニングのボリュームとかが変わってきます。1軍の選手であってもそういう判断を間違えることはしたくない。どんな子なのか、どんな能力を持った子なのか、早く見たいなというのは楽しみです。これはコーチ全員が思うところです」。股関節などを調査し、成長過程にあるのかどうかを見定めてから、練習の量などを決めていく。

今季のプロ野球は奥川だけでなくロッテ佐々木朗希、オリックス宮城大弥ら、高卒2年目の投手が活躍した。1年目の起用が慎重だったのは共通点。小園の育成に参考となりそうだ。【斎藤直樹】