ソフトバンク藤本博史監督(58)が9日、国内フリーエージェント(FA)権を行使した中日又吉克樹投手(31)にラブコールを送った。福岡市内での球団納会前にオンラインで取材対応し「チームとしては、ほしい存在。ぜひ来てほしい」と語った。プロ8年間で50試合以上の登板が5度あり「タフな投手」と評する右腕に、藤本監督は「当然、うしろを任せられる選手。後ろはより一層強固にできると思います」と話し、ブルペン再建のキーマンとして獲得を熱望した。

「ストッパー又吉」というプランもある。藤本監督は「森は今年けがして、後半1軍に上がってきたけどもスピードが戻ってなかった。当然、森の9回は考えていますけど、スピードが戻らなければもう1回、開幕までに考えないといけない」。抑え候補には森、セットアッパー候補にはモイネロがいるが、今季はともに故障などで本来のパフォーマンスを出せなかった。「又吉が入ることによって8、9回はいい競争になる」と話し、獲得できた場合は守護神候補の1人として期待している。

三笠取締役GMは前日8日に「ホークスに来てもらえるように積極的に動きたい」と獲得に動くことを明言しており、早期のアタックを考えている。指揮官は「(交渉は)会社にお任せしている。ぜひ来てほしいので、全力でお願いしています」としながら「機会があればいきたい」と直接出馬も辞さない構えだ。【山本大地】

○…福岡市内のホテルで球団納会パーティーが行われ、選手や首脳陣、スタッフらとその家族が出席した。藤本監督は「このパーティーを来年は祝いのパーティーにしたいと思います」とあいさつ。王球団会長は「今年は日本シリーズ、大変盛り上がりました。我々の世界は見る側に回ってはダメですね。やっぱりやる側に回らないといけない」とリーグ4位からの巻き返しを熱く呼びかけた。