今年こそ左翼の“定イチ”つかむ。阪神江越大賀外野手(28)が、左右の主力投手撃ちで進化を猛アピールだ。

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シート打撃の第1打席、青柳の直球を左中間最深部へ二塁打。第2打席は岩貞からバックスクリーンに3ランを打ち込んだ。高く浮いた直球を完璧にとらえた。「練習でやっている打撃がそのままできたと思う。(本塁打は)カウント3ー1で、ファウルにせずに1球で仕留められたのはよかった」と会心の笑顔だ。

藤井康1、2軍巡回打撃コーチと右肩が下がる癖を修正中。オフは昨季本塁打王のオリックス杉本に志願して弟子入りし、スイングを見直してきた。「うまく自分に合っているものを探して、納得できる形でやりたい」と打撃が固まりつつある。打席内でのアプローチにも変化が出てきた。「今は打ちにいった中でボールを見極めている。去年まではボールを見にいって打ちにいけていなかった。そこが一番違う」と手応え。左翼守備でも大山の大飛球をフェンスにぶつかりながら好捕するなど、守備範囲の広さを見せつけた。

外野争いは中堅の近本と右翼の佐藤輝がほぼ確定。残る左翼は筆頭候補のロハスに加えて40歳の糸井も元気ハツラツ。主砲の大山が守るオプションもある激戦区だ。矢野監督は「打てればすごい選手なので自信にしてほしい。守備と足は一番かなというレベルにある。危機感を持ってやっていると思う」と評価する。長年レギュラーを待望されて8年目。ダークホースが左翼のイチ番手に躍り出る意気込みだ。【柏原誠】