オープン戦、いろいろある。8回裏、セカンドを守るロッテ平沢大河内野手(24)に、ボールデッドで近づく人影が。二塁打を打った日本ハムの新外国人ヌニエスだった。話し掛けられた平沢が振り返る。

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「何って言われたんだっけな、How do you do?みたいな。調子どう? みたいな」

笑顔で「GOOD!」のような感じで返したという。実際、GOODだ。この日は途中出場ながら2打席連続安打。2月の練習試合から数えると、21打数9安打で打率4割2分9厘。当たっている。

「しっかり間が取れて、足を使って振れているので。そこが今いいところかなと思ってます」

持ち前の選球眼との相乗効果でアピールを続ける。バットにしっかり乗ったヒットも多い。

仙台育英(宮城)からドラフト1位で入団し、はや7年目。ここ2年間は1軍出場なし。「やっぱり守備で守れないと試合には出られないと思うので。信頼されるように」と意識は多岐にわたる。

この日は不慣れな三塁を守った。三塁線後方にフライが飛び、追い掛けた。最終的には遊撃藤岡が回り込み、途中で引いた。3アウト後、すぐさま藤岡から「大河、行けた?」と確認が入る「はい」と返答。周囲との確認も重ねながら、動きを高めていく。

開幕まで2週間少々に迫った。争いは続くものの、少しずつ見えてきた。「先を見過ぎても、あんまり僕の立場では良くないと思うので。1試合1試合やれることやって」と構える。その姿を、井口監督も「最後の最後まで、三塁なり遊撃なりのレギュラー争いをしてくれたらいいなと思っています」としっかり捉えている。【金子真仁】