阪神新守護神候補のカイル・ケラー投手(28=パイレーツ)が、堂々の日本デビューを飾った。6回から2番手で登板。1死から中村晃に中前打を許したものの後続を断ち、1回1安打、1奪三振無失点で仕事を果たした。

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カイル・ケラーは創意工夫できる男だ。オフにはカットボールとスライダーの中間のような“スラッター”を練習。12日のシート打撃に登板した際は、大半をクイックで投げた。これには金村投手コーチも「何も指示していないのに意識が高い」と目を細めていた。この日もマウンドで指をなめる癖を審判に注意され「慣れていかないとなと思う」と早速、新たな宿題も見つけた。

この1年、どうしても比較対象は前守護神になる。「スアレス投手が素晴らしい成績を残した2年間。なかなか彼の通りに仕事をするのは簡単ではない」。ケラーも当然、その偉大さを知っている。それでも、来日してからの短期間で見せた研究熱心な前向きさが、前任者とは違うカラーで活躍することを予感させる。【阪神担当=中野椋】