ロッテ石川歩投手(33)が井口資仁監督(47)の期待に満点回答した。

自身3度目の開幕マウンドで7回3安打無失点。ヒーローインタビューでは「今年は優勝します」と仙台へ駆けつけたファンに誓った。

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大役を告げられたのは2月20日、温暖な石垣島に残ってB組(2軍)で調整していた時だった。練習中、投手コーチから電話を渡された。聞こえた声は、練習試合遠征で沖縄本島にいる井口監督。そこで託された。「いやぁ、びっくりしました」と後に明かした。

やがて、バッテリーを組む相棒は18歳の松川に決まった。「そんな(引っ張る)余裕あるか分かんないですけど。自分のことで精いっぱいだと思うので。要求通りに投げれたらいいかなと思います」。前日24日はそう話していた。

5回、先頭の茂木からシンカーで空振りを三振を奪って1死走者なし。続く好調の6番和田に何かを感じたのか。松川の初球のサインに秒速で首を振った。次のサインにすぐさまうなずき、外からのツーシームでファウルを打たせた。

それ以外、目立ってサインに首を振った場面はほとんどない。

「合うというか、投げたい球のサインが出るので、あんまり振ることはないかなと思います」

良いテンポが生まれ、5回まで15個のアウトのうち10個が内野ゴロ。「しっかりと出し切れる投球をしたい」と臨んだマウンドで、技術を存分に表現した。

プロ9年目を迎え、シーズンの初登板はこれで5勝1敗に。やはり、石川歩は節目に強い。【金子真仁】