阪神西勇輝投手(31)が今季初登板で7回途中4安打1失点と力投した。

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開幕3連敗で迎えた広島戦。まさかのサヨナラ負けで今季初勝利は消滅となったが、重苦しい空気の中、先発の役割をしっかり全うした。「我慢比べでしたね。ボールを浮かさないようにと考えながら投げられた結果。相手も我慢強く振らないと決めていた中で、逆に低めにずっと投げ切れていた自分がいた」と振り返った。

開幕3連勝で、3試合連続2桁安打と勢いに乗る広島打線を手玉に取った。3回1死二塁から小園に右前打を浴び先制点を献上。だがその後は持ち味を発揮し、両サイド、低めを丁寧に突く投球で凡打の山を築き、4回以降は無安打に抑え込んだ。矢野監督は「よう粘ってくれたよ。立ち上がりから球数も増えていた中で、あのイニングまでしっかり投げてくれた」とたたえた。

昨季は6勝9敗、防御率3・76と本来の力を発揮することができなかった。勝ち星こそお預けとなったが、阪神移籍後10勝5敗のお得意さまに相性の良さを発揮し、いい形でのスタートを切った。「続けてピッチングをしていきながら、チームに勝ちが転がってくるように、応援するだけかなと思います」。巻き返しを期す4年契約の最終年。大事な6連戦頭の“新火曜日の男”を自覚し、投手陣をけん引する。【古財稜明】