藤本博史新監督(58)率いるソフトバンクが、両リーグ一番乗りで10勝目を挙げた。

新人監督のリーグ10勝一番乗りは、20年の楽天三木監督以来だが、球団では1リーグ時代も含めて初。主軸の柳田、栗原が離脱するなかで、好スタートを決めた。

指揮官の采配が、ことごとく的中した。4回に今季初の4連打で一挙4得点。昨季まで9連敗を喫していた西武の天敵高橋に、集中攻撃を浴びせた。「左打者」をキーマンに挙げていた指揮官の期待に応え、中村晃、柳町、ガルビス(両打ち)、上林と左打者が連続で快音。ビッグイニングで勝利を手繰り寄せた。

4連打だけではない。5回に中村晃が二塁への内野安打を放ち、2試合連続の2ケタ安打。高橋への10安打は全て左打者だった。「今日は若い左バッターをたくさん使っていこうかなと思ってます。移動ゲームというところで、主力のベテランは途中出場も考えている」。試合前の構想がピタリとはまった。松田や今宮を休ませ、起用した三森、柳町、上林はマルチ安打。昨年まで2軍監督だった指揮官に指導を受けてきた“藤本チルドレン”が躍動した。

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▽ソフトバンク柳町(4回に決勝の適時二塁打など2安打1打点)「結果を残さないといけない立場なので良かったです。振り切れたのがいい結果につながった」

▽ソフトバンク上林(4回に中前適時打など今季初のマルチ安打)「追い込まれてから、冷静に切り替えて逆方向に打ち込んでいくことができました。流れも良かったし、いい流れに乗ることができたと思います」

▽ソフトバンク牧原大(9回に1号2ランなど2安打3打点)「主力の栗原と柳田さんが離脱してしまって、本当は暗くなるような雰囲気だったんですけど、そこをなんとかみんなで乗り切ろうという気持ちで戦っています。その結果がいい状態に結びついている」