大リーガーも認める“天才”。広島西川龍馬外野手(27)が3安打猛打賞で2打点をマークした。同学年対決となった阪神藤浪に2安打2打点で4回KO。その後も絶妙なバント安打などで塁上をにぎわせた。入団時から同学年のカブス鈴木が“天才”と評した高い打撃技術で広島打線をけん引も、延長12回の末、今季初の引き分けに終わった。

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阪神バッテリーが3球スプリットを続けた後の4球目、153キロに西川は反応した。捉えた打球は右中間を破った。2点リードの4回2死二塁からの適時三塁打で、同学年対決となった阪神藤浪をKOに追い込んだ。「(上本)崇司さんが出て(大瀬良)大地さんがしっかり(進塁打で)送ってくれたので、かえすことができてよかったです」。下位打線からつくった好機に、1番がバットで応えた。

序盤から塁上をにぎわせた。1回は四球を選び、その後坂倉の右前打で先制のホームを踏んだ。2回は2死三塁から内角に食い込むカットボールを引っ張り、右前適時打として加点。「何とかバットに当てられて、良いところに落ちてくれました」。巧みなバットコントロールで藤浪にダメージを与えた。

ボール球をも安打にする打撃技術は、カブス鈴木も“天才”と認めた。16年に敦賀気比から社会人・王子を経て広島入り。新人合同自主トレの打撃練習で鈴木は「天才と思った。しっかりしないと、やばいなと感じた」と驚きを感じたという。ともに3連覇に貢献し、昨年まで中軸として広島打線をけん引した。カブス移籍決定時には「あいつはあいつなりにあっちで頑張ると思うので、僕はこっちでぼちぼち頑張ろうかなと思います」といつものクールな西川節も「あいつが打てば刺激になる」と本音をのぞかせた。その言葉通り、デビュー戦初安打の戦友に負けない打撃を披露した。

9回には一塁線へ絶妙なセーフティーバントを決めて、8試合ぶり今季2度目の猛打賞を決めた。昨季は主に4番鈴木の前、3番を任されていたが、今年はここまで全試合で1番出場。打率を再び3割台に戻した。「打順は関係ない」とだけ口にし、黙ってバットでチームに貢献していく。【前原淳】

◆大谷世代 94年度生まれは球界以外も傑出した才能がズラリ。五輪金メダリストが多く、フィギュアスケートの羽生結弦、スピードスケートの高木美帆、競泳の萩野公介、レスリングの川井梨紗子、土性沙羅がいる。各競技のトップクラスでもバドミントンの桃田賢斗、奥原希望、競泳の瀬戸大也が同世代だ。NBAの渡辺雄太は大谷と共通の知人、瀬戸を通じて連絡を取り合う仲となった。芸能界でも広瀬アリス、Sexy Zone中島健人、伊藤沙莉、ももいろクローバーZの百田夏菜子、山崎賢人、二階堂ふみが活躍。ジャスティン・ビーバーも言うまでもない世界的スターだ。