DeNAが、ネフタリ・ソト内野手(33)のサヨナラ本塁打で今季初のサヨナラ勝ちを飾った。0-0で迎えた延長10回無死、右翼ポール際へ自身3本目のサヨナラアーチを運んだ。この日から、新型コロナウイルス感染で離脱した牧、戸柱、倉本、山下が1軍に昇格。左太もも裏を痛めた宮崎は欠場したが、チーム一丸の勝利で、昨季まで8年連続負け越しの阪神を相手に3連勝を決めた。

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ソトに打球の行方を教えてくれたのは、スタンドに詰め掛けたファンの盛り上がる姿だった。延長10回無死、カウント1-2からの高めの直球を強振。右翼ポール際へと描かれた放物線に目を凝らしながら「いい当たりだと思ったんですけど、どこにボールが行ったか分からなかった」と一塁に走りだしたソトにファンの歓喜が、サヨナラの事実を伝えた。

ソト ファンの皆さんの姿を見て、本塁打だと分かったのですごくうれしかったです。

スタンドを見渡しながら、ダイヤモンドを悠々と回った。大きな拍手を受けながら、ホームベース付近で待ち構えるチームメートの輪に飛び込んだ。人数制限が解除された中で迎える初のサヨナラの瞬間に「皆さんの前で野球をすることはうれしく思いますので、本当に気持ちいい瞬間でした」とかみしめた。

チーム一丸で勝ち取った劇的な勝利だった。新型コロナウイルス感染で離脱した牧、戸柱、倉本、山下がこの日から1軍に昇格即出場。その一方で、打率3割5分1厘と好調だった宮崎が左太もも裏の炎症で欠場した。次々とチームに危機が訪れる中、試合を決めたのは右手首の張りでシーズン開幕を2軍で迎えたソトだった。

チームスローガンに「横浜反撃」を掲げる今季。開幕3連敗スタートから4連勝と巻き返し、牧らの離脱後に借金生活に入ったが、連勝で勝率5割へあと1に迫った。昨季まで8年連続負け越しの阪神を相手に3連勝。三浦監督は「粘りながら全員で決めてくれた。勢いに乗っていかないといけないです」と気を引き締めた。【久保賢吾】