日本ハム上沢直之投手(28)が、ソフトバンク戦で今季最短3回7安打7失点でノックアウトされ、3敗目を喫した。開幕から5試合の登板で、いまだ勝ち星なし。打線も4回以降、相手投手陣を攻略できず、2連勝はならなかった。

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自分へのいら立ちを、隠せなかった。3回を投げ終えベンチに引き揚げた日本ハム上沢は、首に掛けたタオルで乱暴に汗をぬぐうと、険しい表情で一点を見つめた。

上沢 チームがいい流れで来ていたにもかかわらず、僕の投球でその流れを壊してしまい、とても悔しい気持ちです。リリーフ陣や野手に迷惑をかけることになりました。

本来とは、程遠い姿だった。立ち上がりからストライクが入らない。1回に続いて2回も先頭を四球で歩かせると、2安打で先制の1点を許した。これが4月5日ロッテ戦以来、15イニングぶりの失点。さらに2死一、三塁とされ、三森には痛恨の3ランを右翼席中段へ運ばれた。3回にも上林に3ランを浴びて万事休す。

武田投手コーチ 高めを使ってフライを打たせるのが上沢の投球。今日は高さが中途半端で、バットに当たる軌道にボールを投げていた。頭と体を一致させるまでに時間がかかって、打者というより、自分と闘っている時間が長かった。腕は振れているけど、自信がないように見えた。

直球の最速は149キロ止まり。持ち球のほとんどを操ることが出来ないまま、マウンドを降りた。

3回KOは18年9月8日楽天戦以来、4年ぶりだった。試合後、新庄監督は「上沢君に『落ち込むのは30分』と伝えました」と、失意の右腕を叱咤(しった)した。BIGBOSSの“魔法の言葉”で、背番号15は自信を取り戻せるか。【中島宙恵】

○…2試合続けて「4番」に座った野村が、期待に応えた。先制の右前打を皮切りに2戦連続となる3安打。「4番は自分の中で1つ目標というか決めてきた打順。最初のころとは違って、しっかり自分の中で打ちにいけている」と好感触をつかみ始めた。22日からは「気分転換。遊びも入れながら」と登場曲を変更。これまでは2打席目から使用していた「BiSH」の楽曲を、第1打席から使っている。

○…昨季は守護神を務めた杉浦が、24日ソフトバンク戦(札幌ドーム)で20年10月16日ロッテ戦以来の先発マウンドに立つ。短いイニングを投げる「ショートスターター」となる予定。今季は中継ぎで7試合に登板し0勝1敗、防御率4・76と不安定で「僕自身、なかなか定まったところで結果を残したところではなかった。余計なことは考えずにシンプルに投げていければ」と話した。

▽日本ハム中島(今季初昇格し即スタメン出場。1打席目に二塁内野安打)「結構、緊張していました。1本出たのは良かったですけど、そのあとチャンスで打てれば。あそこ(3回2死一、三塁で遊ゴロ)で1点取っていれば、分からない試合だった」