広島堂林翔太内野手(30)が“暫定リードオフマン”に指名された。

26日のヤクルト3回戦(マツダスタジアム)は降雨中止。1番には3試合続けて堂林の起用するオーダーが予定されていた。開幕から1番だった西川がここ3試合は3番に回ったことで、打撃好調なスラッガーに白羽の矢が立った。

降雨中止も、3連勝中のチームの勢いを止めるわけにはいかない。小園の不振もあり、開幕から22試合で1番だった西川を3番に回したことで、打線をけん引する1番が空き、代わって堂林が23、24日のDeNA戦で入った。東出野手総合コーチは「しばらくは堂林でいいのかなと思っている。振りにいけているし、守備への意識も高い。走塁のセンスもあるから」と明言。27日のヤクルト戦でもリードオフマンを務めそうだ。

開幕から途中出場が続く中、チャンスをたぐり寄せた。先発した全7試合で出塁。うち6試合で安打を放つなど与えられた機会で結果を残した。20年11月7日以来の1番起用となった23日DeNA戦では決勝2ラン、24日も最終打席でしぶとく左前打。打率3割1分3厘を残している。「(1番は)より多く打席が回ってくるので、その分より集中力を持ってやらないといけない。決して出塁率が高い打者ではないので、自分ができることをしっかりとやっていきたい」。首脳陣からの期待にも、これまで通り無欲で挑む。

堂林の「1番」は暫定的と考えられている。朝山打撃コーチは「今は堂林でいいと思うけど、(田中)広輔が1番に入るかもしれないし、出塁率の高い上本もあるかもしれない」とプランを明かす。西川を除く外野の2枠に加え、坂倉が捕手に就いた試合の三塁はまだ流動的。それでも結果次第で、レギュラーをつかむことはできる。堂林は「しばらくが、1年になるように頑張ります。考えすぎず肩の力を抜いて、打席の中でやれることをやろうとシンプルにいる」。与えられた役割にすべてを注ぎ、“暫定”の看板を“不動”にかけ替えていく。【前原淳】

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