グランドスラム再現や! 阪神佐藤輝明内野手(23)が、プロ2年目で初となる満員の甲子園を心待ちにした。3日ヤクルト戦はチケットが完売。昨年は同じゴールデンウイーク(GW)の5月2日広島戦で4番デビューし、逆転満塁本塁打を含む5打点と大活躍した。ただ当時の甲子園は無観客で、ファンで埋め尽くされるのは3季ぶり。初の「聖地満員弾」で7連勝を呼び込んでみせる。

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4万人を優に超える甲子園の大観衆が、虎の背番号8の打席にくぎ付けとなる。3日ヤクルト戦は入場券が完売。甲子園が満員になるのは、新型コロナがまん延する前の19年以来となる。昨年入団した佐藤輝は未体験で、「楽しみですね」と胸を高鳴らせた。

グランドスラム再び-。今回の3連戦は「ゴールデンウイーク こどもまつり」で各種イベントが行われ、球場の大型ビジョンの選手名は恒例のひらがな。昨年は5月2日広島戦で「さとうて」が4番デビューし、野村から右翼ポール際、無人のスタンドにプロ初の満塁本塁打を運んだ。逆転決勝のアーチなど自己最多5打点の活躍だった。今年のGWは入場制限がなく、「子どもたちもたくさん来ていると思うので、いいところが見せられるように頑張ります」と誓った。

開幕から全31試合に出場し、打率2割8分3厘、7本塁打、糸井と並ぶ17打点、決勝打3本の4部門はいずれもチームトップ。昨季より打席での対応力が高まり、「よりスコアラー、コーチと話しながら今年はできていると思う」と実感している。ヤクルト3連戦の初戦に投げてくる小川からは開幕戦で2安打。今回も若き主砲に期待が高まる。

開幕から苦しんだチームは、敵地での巨人3連戦で3タテを食らわせ、今季初で同リーグ最長に並ぶ6連勝と波に乗る。矢野監督も本拠地で加速し、ファンに応えたいところだ。「前半負けているところでも一番観客が入ってくれてるのは分かっているし、就任以来ずっとファンの人を喜ばせたいというのはもちろん変わらない。全員で戦う野球が一番盛り上がってもらえると思う。積極的に行きながら、東京ドームでやれた野球をやっていきたい」と決意をにじませた。

5月は1日の巨人戦を含め、矢野阪神で通算27勝15敗3分け。月別で最高の勝率6割4分3厘を誇る。最下位から逆襲をかけるには、ぴったりな季節がやってきた。【古財稜明】

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