優勝を争うカードで、明大が接戦を制し、1勝1敗で第3戦に持ち込んだ。

リーグ優勝した19年春以来、11戦ぶりに慶大に勝利。田中武宏監督(61)は「試合が終わって、ベンチで『やっと勝てたね』と話しました。(勝てていない)意識はなかった。去年もあと1歩で(敗因は)自分のせいだと思っていました」と振り返った。

先発の村田賢一投手(3年=春日部共栄)は、低めを丁寧に突く投球で3回まで慶大の強力打線を無安打に抑え、流れを引き寄せた。

2-0で迎えた7回は1死満塁のピンチを迎えるが、慶大の代打・本間颯太朗捕手(2年=慶応)を直球で投ゴロ併殺に打ち取り、右手で大きくガッツポーズ。自己最長タイとなる7回を被安打4の無失点、95球でリーグトップの4勝目を挙げた。「いつも力んでしまうけど、相手がいい打者なので、コースに低めに徹底して投げることができたのがよかった」と話した。

8回からは高山陽成投手(4年=作新学院)が好救援し、2回を無失点に抑えて0封リレー。

0-0で迎えた3回1死三塁、宗山塁内野手(2年=広陵)の右前打で先制。宗山は「4年生が作ってくれたチャンスは、絶対にものにしないといけないと思った。チームで『先制して流れを持ってこよう』と話していたので、よかったです」と明かした。

○…慶大は今季初めての完封負け。2点を追う7回、1死満塁からの投前併殺打が悔やまれた。堀井哲也監督(60)は「しっかり準備はしてきたが、あと1歩足りなかった」と話した。今日16日の3回戦に敗れれば、3連覇の望みが消える。同監督は「総力戦になると思う。向こう(明大)も昨日から今日に向けて立て直してきた。うちも士気を高めて出し尽くす」と必勝を誓った。