ロッテのレオネス・マーティン外野手(34)は決勝4号2ランでダイヤモンドを1周すると、本塁の4歩先で待っていた高部瑛斗外野手(24)の肩を抱いた。

「いい打席だったよ」

笑ってたたえた。「チームに今一番貢献しているのは高部だと思う。高部が出塁することでチームも乗ってきますし」。

同点の8回。高部は防御率0.00のソフトバンク又吉に追い込まれながら安打を放ち、マーティンの決勝弾を呼び込んだ。この日は3安打に2四球で全打席出塁。9回の第5打席の四球は、申告敬遠だった。打撃技術は相手にも広く認知されてきた。

前日20日も初回に安打し、千賀攻略の起点になった。4月下旬には「いいところも、もちろん悪いところも、すごく出てると思うので、悪い部分を少しでもなくして」と、攻守での波を減らすことを課題に挙げていた。この日の3安打で安打数もリーグ2位の50本になった。

ここまでチーム唯一の全44試合に出場中。全て、1番打者でスタメンを張る。昨季は荻野が全試合に1番打者で起用された。故障で出遅れたベテランの1軍合流が見え始めた中、高部もチームに不可欠な存在に成長している。【金子真仁】

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