主砲のバットが10戦ぶりにアーチを描いた。4回無死一塁、巨人4番の岡本和が先制13号2ラン。久々の1発は鮮やかにバックスクリーンに飛び込んだ。

チーム2本目の安打で出塁した吉川を一塁に置き打席へ。初球だった。オリックス山岡が投じた真ん中低めの138キロカットボールを振り抜き、打球速度172キロ、飛距離136メートルの特大弾を放った。

ベンチに戻り仲間の祝福を受けると、顔が緩んだ。「CC(メルセデス)が頑張っていたし、先頭の(吉川)尚輝さんが出塁してくれたので、何とかつなごうと打席に入りました。先制点になってくれて良かったです」と喜んだ。

12日DeNA戦(横浜)の第2打席以来、実に42打席ぶりの1発。3、4月は本塁打10本、25打点を挙げ、月間MVPを獲得したが、5月は試合前時点で本塁打2本、6打点と調子を落としていた。

ただ、湿りがちだったバットは復調の兆しを見せている。20日阪神戦(甲子園)では29打席ぶりの適時打を含む2安打で、9試合ぶりのマルチ安打。本塁打王争いでもヤクルト村上をぴったりマーク。交流戦初戦の1発で復調のスイッチになりそうだ。【三須一紀】

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