日本製鉄かずさマジックはサイド右腕・橘朋晃投手(30=日本文理大)が好投。

テイ・エステックを下し、2年連続14回目の本大会出場に向け好スタートを切った。

慣れない先発で粘りの投球をみせた。8回7安打を許しながらも無失点。得意のシンカーやスライダーなど、変化球を自在に操り無四球で試合をまとめた。完封を目前に交代したが「(元々)チーム方針で任されている位置が後ろ(中継ぎ、抑え)でした。長いイニングを投げることには慣れてないので、交代はうれしかったというか…」と笑顔で振り返った。

渡辺俊介監督(45)は橘を「特別な球がある訳ではないんですけど、ピッチングのうまさがある」と評する。ボールの制球力、打者を見ながら自分自身をコントロール出来る力があるといい、「初戦は一番難しいところ。相手は隙のないチームでしたし、きっちりゲームに入りたかったので」と先発起用。見事試合を作った。

8年目のシーズンを迎え、渡辺監督からも信頼を得る。しかし、試合後は「都市対抗予選は寿命が縮みます…。年々しんどくなっている」と本音をこぼした。中堅になっても、舞台に慣れることはない。それだけこの大会に懸ける思いは強い。