ソフトバンクは打線組み替えがはまり、阪神に快勝した。藤本博史監督(58)は「こういう点の取り方を1年続けてできたら楽なんですけどね。ゆっくり見られました」とほくほく顔で振り返った。

開幕58試合目で、初めて大きく打順を動かした。ここまで全試合で4番を打っていたグラシアルを6番に下げ、デスパイネを4番DHで起用。出場した試合はすべて1番だった三森も、今季初の8番に変更した。

藤本監督は「グラシアルがちょっと打点が少ないところもある。ちょっとここ最近打線になってないからね。三森は8番で状態を上げて、また1番に入ってくれたら」。7日阪神戦では完封負け。前日8日も、内野ゴロによる1点のみだった。復調を期待する主軸の打順を入れ替えて、打開を図った。

効果はてきめん。初回は1番周東が四球と盗塁でチャンスメーク。1死満塁から中村晃の三ゴロで先制した。3回は6番に下がったグラシアルが適時打。4回は無死から8番三森に自身21打席ぶりとなる安打が出て、牧原大の適時打を呼び込んだ。5回は4番デスパイネがチーム5試合ぶりの2号ソロ。新打線がぴたりとはまった。

交流戦は残り3試合。2差の首位ヤクルトをペイペイドームに迎える。藤本監督は「もう、3つ勝つつもりで戦っていきたいと思います」。直接対決でたたき、逆転での3年ぶり優勝を狙う。【山本大地】

○…デスパイネが今季初の4番起用に応えた。初回は1死一、二塁で右前打を放ち、好機を広げて先制点を呼び込んだ。5回1死では左越えに2号ソロ。チームにとって5試合ぶりの1発で、勝利をたぐり寄せた。「完璧な当たりでした。最高の気分です。4番というのは最初の打席だけ。後は回ってきたところで、自分の仕事をするだけです」と胸を張った。

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