最終カードの阪神3連戦を残し、オリックスの交流戦連覇が消えた。ヤクルトとの最終戦で、1点差及ばず。昨年の日本シリーズで苦杯をなめた相手に競り負け、中嶋監督は「(好機での)あと1本? ですね。その一言だと思います」と唇をかみしめた。

負けられない一戦を託された先発の増井は、5回2失点と粘った。1-2の5回2死二、三塁の大ピンチで山田を迎え、この日最速の151キロで空振り三振に。ベテランの気迫に応えようと、打線は何度も好機をつくった。3、5回の1死三塁、1点を返した直後の4回2死一、三塁と、最後はヤクルト石川の老練な投球にかわされた。中嶋監督は「本当にいいピッチングだと思います。でも、それを打っていかなきゃいけないわけですし」と攻略、工夫を求めた。

主砲の吉田正が戦列復帰後も4試合連続欠場など、なかなか戦力が整わない中、最終盤まで優勝争いに加わった。シーズン序盤は不振に苦しんだ杉本が、交流戦は8試合連続安打で打率4割2分9厘を残すなど復調。リーグ戦再開後への手応えは生まれている。「交流戦あと3試合。しっかり戦っていきたいですし、しっかりした形を作っていきたいと思います」と監督。連敗で再び借金を抱えたが、今後につながる3連戦にする。【堀まどか】

オリックス伏見(4回に1点差に迫る適時打)「なんとか増井さんに白星を、と思って打席に入っていましたし、執念がタイムリーになってくれました」

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