日本ハム新庄剛志監督(50)が、シーズン中では初めて「ビッグボス・カーテン」を引いた。

15日、札幌ドームで行われた全体練習。キャッチボール後に報道陣を完全シャットアウトして約2時間、エンドランなどケース打撃が行われた。時折、選手の悔しそうな声がグラウンド外に漏れ出した。新庄監督は「なかなかうまくいかないですね。センスですね。選手によっては(サインが)出せるかな、この選手はちょっと難しいかなあ、とか」と苦笑いを浮かべた。

交流戦明けのスタートダッシュへ、得点力アップが狙いの1つ。「点を取るために幅を広げたいっていう練習。なかなか高度な作戦だから、なかなかうまくはいかないと思うけど、やる価値はあるかなっていうような練習」と遠回しに説明した。参加した河野は「僕が試合で投げているときにもあり得る作戦というか攻撃だと思う。シーズン再開したときに、同じ作戦できたときに今日みたいな動きが出来るか大事になってくる」と胸に留めた。

交流戦最終カードの中日戦を3連勝で締めた。結果以上に、新庄監督は「作戦面でも良い作戦が成功した」と手応えがあった。「いつも言っているように、エンドランのサインが出て、『転がせ』だけが俺の狙いじゃないから。本格的なピッチャーが投げて、意外とライナー性のヒット打ってたんですよ。そういうのから、つかんでもらいたいという練習でもあった」。また新たなBIGBOSS野球が、ベールの中で磨き上げられた。【田中彩友美】

○…河野と郡が1軍練習に参加した。河野は開幕1軍も、序盤に不振で再調整。2軍では6試合に登板し0勝2敗、防御率4・66だった。去年や今年のキャンプで良かったときのフォームを参考に修正。「チームが若い選手の中で、早く1軍に行って、活躍したいという思いはより一層強くなりました」と話した。郡は4月16日ロッテ戦で右手母指(親指)末節骨骨折を負い、リハビリしていた。

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