阪神タイガース親会社の阪急阪神ホールディングスの株主総会が15日、大阪市北区の梅田芸術劇場で開かれた。株主から阪神球団に関する批判的な質問、ユニークな質問が飛び出すことで注目される梅雨の風物詩。今年も質疑応答では珍質問から熱く愛情ある提案までさまざまな声が出た。

まず質疑応答で2番目に質問した男性株主が問いかけたのが「なぜ甲子園球場でイカ焼きを販売しないか?」。過去の株主総会でも出た質問だが、阪神百貨店の名物である「イカ焼き」を甲子園球場で販売してほしいという要望だ。回答した阪神電鉄の取締役スポーツ・エンタテイメント事業本部長を務める球団の谷本修取締役オーナー代行は「球場のメニューは毎年見直しをかけている。現在のところ、そういう結論には至っていません」と説明した。

球団に対する厳しい意見も出た。ある男性株主は「阪神の矢野は何で(今季限りで)辞めると言うた? キャンプインはお正月。あんな勝手な人おらんでしょ。社会的な常識ない監督」とまくし立てた。さらに「辞めるのが分かってたら次の監督が気になる。そっちに話題取られてもったいない」とヒートアップ。これに谷本取締役オーナー代行は「2022年シーズンでプロジェクトを完結したいという熱い思い」と説明。「17年ぶり(リーグ優勝)のプロジェクトというのは誰ひとりとして諦めていない。引き続き応援よろしくお願いします」とお願いした。

その他にも「阪神はFA、外国人補強に頼るべきでない」「3軍制を作る予定はあるのか」など、阪神タイガースに関する質問が飛び出した。この日は461人(開場時)の株主が参加した。