日本ハムの3年目右腕、鈴木健矢投手(24)が「変則二刀流」に挑戦する。今年2月の春季キャンプで、新庄監督から「下にしてみない?」と勧められ、サイドスローからアンダースローに転向。それが、交流戦最終カードの11日中日戦の9回にマウンドに上がると、再び横手投げを交えた。1回を無安打2奪三振の無失点に抑え「試合に入ったら意外と出来た」。観衆を驚かせただけでなく。本人も目を丸くさせた。

仕掛け人はビッグボスだった。登板直前、ブルペンでサイドスローを練習するように告げられた。鈴木は「アンダースローは終わりかなって思った」が、これまでよりも下手投げの延長線で力感なく投げることを意識した。「意外とバッターの目線を変えられる。高めの真っすぐで三振がとれたので、バッターは嫌がってくれているのかなと思いました」と早くも手応え。「球種が増えた感じ」と笑った。

試合後の新庄監督は「彼のプロ野球でユニホームを着られる時間が長くなるんじゃないかな、というアドバイス。あとはもう本人が、練習してつかむだけ」と説明した。鈴木は5月31日に今季1軍初昇格。ここまで4試合に登板し、0勝0敗1ホールド、防御率6・75と、生き残りへ必死だ。

今後はサイドスローを織り交ぜながら、打者を翻弄(ほんろう)する投球を目指す。「アンダーで投げたりサイドで投げたりしているピッチャーって多分、いないですよね? それも個性かなと思いながら、その中でいろいろ模索しながらやっていければ」。新たなスタイルの確立し、1軍で欠かせない戦力となる。

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