5月の初めには0勝4敗だったロッテ美馬学投手(35)が、この日の投球で4勝4敗に戻した。

6安打を浴びつつも、5回1失点。自身や味方の好守もあった。「(打線が)打ってくれてるし、何とか勝ってる状態で(マウンドを)降りられてるのが、勝ちがついてるって感じですね」と感謝を口にした。

「去年よりはいいかなと思います」と1年前をしみじみ振り返った。

昨年のセ・パ交流戦。広島戦で6回2失点で勝利投手になったまでは良かった。しかし。DeNA戦で5回11失点。巨人戦で2回10失点。その2戦では打者のべ45人から23安打を浴び、防御率は27・00と極度に打ち込まれた。1カ月以上過ぎても不安はあった。

「純粋に投げ方がうまく…打たれたことによって悩みすぎて、ちゃんと投げれなくなっていたので、しっかり1から作り直してっていう感じですかね。全体的に状態が良くなったというのと、自信がなかったのが一番かも。正直まだ引きずっているので」

あれから1年後の交流戦。今年はヤクルト、中日と2戦2勝だったが、実は。

「いや、めちゃめちゃ今年、びびってましたけどね」

交流戦を終えた今、そう明かした。

「去年はちょっと体調が良くなかったりとかいろいろあったんで、(今年は)普通に迎えられたというのはあったので。今年はそんなに不安は…まぁ、びびってたのはありますけど、とりあえずそこを乗り越えられて(交流戦が)明けて今日勝てたのは、大きいかなと思います」

5イニングで降板したことを今後への課題としつつ、去年のように大崩れしない現状に、ベテランは手ごたえを感じる。

チームは4連勝で、美馬自身もこれで4連勝。次回の先発で勝利投手になれば、貯金もできる。「4連勝っすよね、今。5連勝したことないんで。5連勝したいっすかね」。心優しいパパが、父の日にほのかな野心を見せた。【金子真仁】

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