ソフトバンクが勢いに乗れない。

前日13日に5連敗を止めたが、連勝とはいかず。藤本博史監督(58)は「まあ山崎が良かったですよね。テンポも良かったし、緩急をうまく使われた。今日はいいピッチングをしましたよね」と、7回まで2点に抑えられた相手先発のオリックス山崎福に脱帽した。

コロナ禍や故障による離脱が相次ぎ、打線が苦戦している。7月は4勝6敗と負けが先行しているが、敗戦はすべて2得点以下だ。この日は初回2死三塁で、柳田悠岐外野手(33)が空振り三振。試合の主導権を握れなかった。

柳田は7月の打率3割5分9厘と状態を上げつつあるが、打点は「5」。12日は2安打ながら、2度得点圏で倒れていた。前日も初回1死一、二塁の好機で凡退。今月は全試合で4番に入る柳田が、勝負どころで決めきれていない。

好調だったメンバーにも疲労が見えてきた。7月に入った時点では打率3割を超えていた今宮、牧原大、柳町がブレーキ。ついに3人とも打率2割台に沈んだ。藤本監督は「この3人がいいときに比べたら、疲れてるのかなという感じですね。代わりの選手がいないですからね、今。残り、オールスターまでなんとか頑張ってもらわないとしょうがない」と苦しい胸中を語った。

2位西武が勝ち、勝率でわずかに上回るものの、ゲーム差なしのところまで迫ってきた。前半戦残り8試合。踏ん張りどころだ。【山本大地】

▽ソフトバンク・レイ(中5日で先発も先制を許し7回2失点で降板)「先頭打者を出すことが多く、リズムの悪い投球になってしまった。球数も多くなり、思い通りの投球ができなかった。先制点を与え、追いかける展開にしてしまい、チームに申し訳ない」

▽ソフトバンク森(8回、先頭の紅林に決勝弾を浴び)「あの場面で一番やってはいけないことをしてしまった。しっかりと自分と向き合って、同じミスをしないように、チームの力になれるように頑張りたい」

○…デスパイネの約1カ月ぶりのアーチも勝利に結びつかなかった。2点を追う7回1死一塁で山崎福の120キロチェンジアップを豪快にスイング。打球は左翼席スタンドに突き刺さる3号2ラン。6月9日の阪神戦(ペイペイドーム)以来の快音に「(先発の)レイが頑張っていたので、何とかしたいと強い気持ちで打席に向かったよ。ギータが出塁してくれたチャンスをいかすことができて良かった」と、右手でガッツポーズを作った。新型コロナ陽性から12日にチーム合流。復帰初ヒットが豪快弾となったが、チームの敗戦に喜びも半減となった。

○…新型コロナウイルス陽性判定を受けていた甲斐、野村勇が、16日ロッテ戦(ZOZOマリン)から1軍昇格する。藤本監督はオリックス戦後に「(移動日の)明日から呼びますよ。甲斐と野村、2人呼びます」と話した。この日はともに3軍の四国IL・高知戦(タマスタ筑後)に出場した。

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