山賊がようやく難敵をつかまえた。西武は初回に2点を失う立ち上がりも苦にせず、ソフトバンク東浜に1番外崎から切り込んだ。

二塁打で口火を切ると、源田は左前打。呉念庭の犠飛などで同点に追い付いた。なおも2死一、二塁からオグレディが勝ち越し3ラン。4安打5得点の流れるような初回の逆転劇に、辻監督は「外崎の二塁打から始まった。チームにいけるという気持ちにさせる大きな安打だった」とたたえた。

5月にはノーヒットノーランの屈辱を受け、今季4試合で1点しか取れていなかった東浜を攻略。試合前時点で対西武の防御率0.33と苦戦必至の難敵に、追い込まれる前の好球必打を徹底した。「甘いところにきたときにしっかり狙っていく。いつもいっているけど、でないと好投手は打てない」と辻監督。実際に真ん中に入った球を、早いカウントから打ちにいった結果だった。

東浜に黒星をつけたのは19年5月以来3年3カ月ぶり。宿敵・鷹にカード勝ち越しを収め、2.5差をつけて首位固め。19日は、昨季1人で5敗を喫したオリックス山本をホームに迎えるが「楽しみじゃないですか。今井もいいですよ」と、指揮官は頼もしく言い切った。【栗田成芳】

 

▽西武外崎(東浜から二塁打2本と犠飛をマーク)「こういう対策でいこうと頭を整理できていた。こういう試合できて自信にもなる」

▽西武オグレディ(1回に15号決勝3ラン)「外崎選手筆頭に素晴らしい形で初回の攻撃を進めることができて、より自分がリラックスして打席に入る状況をつくってくれたチームメートに感謝したい」

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