京セラの怪なのか。阪神は近本光司外野手(27)がコロナ陽性判定から復帰し、19日ぶりにベストオーダーを組んだが、今永らを打てず今季22度目の完封負け。2位DeNAに6差、首位ヤクルトに10差に広げられる痛恨の黒星で連勝が4で止まった。今季の京セラドーム大阪は、開幕ヤクルト戦の7点差逆転負けの悪夢に始まり、対セ・リーグに7戦全敗。ホームで有利なはずの球場が鬼門と化してはミラクルも望めない。
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虎のビッグチャンスで“珍事”が起きた。3点ビハインドの4回2死満塁、8番坂本の場面だった。次打者席でロハスがブンブンと素振り。矢野監督が球審に「代打ロハス」を告げた。ところが、だ。アナウンスされたのは「坂本に代わりましてバッター、ロドリゲス」。スタンドはザワつき、矢野監督が苦笑いで主審に間違いを指摘。場内アナウンス係が「失礼いたしました」と訂正した。そんなハプニングに一瞬、心を乱されたのか、ロハスは力ない三ゴロに倒れ、球場は大きなため息。なんともズッコケなアナウンスから、最大の反撃機がしぼんだ。矢野監督も顔をしかめた。
「まあ、チカ(近本)だけで点を取れるわけじゃないんで。そういうところではチカをもちろん含めて誰かがね。もう1本つなげたり、点を取れれば、もっと変わった流れができたかなって。そこができなかったったのが、ゼロになってしまったなっていうところ」
今月10日に新型コロナの陽性判定を受けた近本が1軍復帰し、即3番中堅で出場。4日の巨人戦以来、19日ぶりにベストオーダーが組め、4連勝中のチームがさらに波に乗るはずだった。だが、その近本は4打数無安打。8回無死一塁はエスコバーの外角球を引っかけて投ゴロと、らしくない場面も目立った。2軍戦に出ない2週間ぶりのぶっつけ本番で、実戦勘も鈍っていたのか。ヒットマンの沈黙が大きく響き、今季22度目の完封負けに終わった。
改善しない「左腕アレルギー」も深刻だ。今永に6回4安打無得点。9回2失点と完投された前回8月9日に続き、2戦連続白星を献上した。これで相手左腕の先発試合は21勝27敗で8戦連続で黒星。矢野監督が「どうやったら一番攻略できるのかなっていうところで」と、6番に据えた原口が2安打したが9残塁。最後までつながらなかった。
今季の京セラドーム大阪は対セ・リーグ7戦全敗となった。うち0敗は5回。開幕ヤクルト戦で7点差を逆転されたショックを引きずっているかのような敗戦が続く。24日DeNA先発も浜口とまた左腕だ。首位ヤクルトと10差で2位でDeNAとは6差に広がった。残り27試合。負の連鎖を断ち切らなければ、ズルズル後退する。【桝井聡】



