まだ、諦めていません! 日本ハム達孝太投手(18)が、目標とする来季の開幕投手の座を虎視眈々(たんたん)と狙い続けることを明かした。この日の2軍戦での登板後に「いや、正直、まだ自分はいけると思っています。開幕投手、できると思っています」と、まっすぐな目で話した。

来季の開幕投手については、新庄剛志監督(50)が札幌ドーム最終戦となった9月28日の試合後のセレモニーで「来年の大事な開幕戦は、左のエース、加藤投手に任せたいと思います」と史上最速で公表した。その時、達は2軍の千葉・鎌ケ谷にある勇翔寮で翌朝開始の練習に備えて就寝していたという。

達 最初は「あ~無理だったな」と思ったんですけど、なんかやっぱり諦めきれなくて。去年、ドラフト指名されてから、あの球場で最初に投げるということを考えてずっと今まで練習してたんで。新庄監督ということもあって、正直、何があるか分からないと思っているので。最後の最後に急に(開幕投手を)変える、ということしか、自分は考えていない。

新庄監督の気持ちを変えさせるためには、相当のアピール、結果が必要であることも自負している。「まずは、これからの宮崎(フェニックスリーグ)でしっかり結果を残して。結果というよりも、自分で課題を克服できるように。そこからが自分は結果だと思っているので。とりあえず自分の課題をしっかりクリアできるようになっていって、それから結果を求めていって、来年のキャンプは1軍スタートで入っていけるようにっていうビジョンは考えています」と、前を向いた。

この日は、イースタン・リーグ最終戦に先発し、2回2安打3失点で4敗目を喫した。9月25日楽天戦(札幌ドーム)で1軍デビューした今季のドラ1右腕は、初回は3者凡退のスタートも、2回に3四球が絡んで3点を失った。「今日は課題として、3球で1ボール2ストライクをつくることを目標にしてやっていたんですけど、それができなくて。フェニックスリーグではそこをしっかり意識してやっていきたい」と、現状の課題を再認識した。

1軍を経験したことで、具体的な目標も定まった。「分かっていても打たれないフォークを自分は身に付けたいなと思っている。そのフォークを来年までに。分かっていても当たらないフォークというのを目指したい」。すでに公表済みの開幕投手をひっくり返したい、という野望は、冗談ではなく本気だ。「この状態じゃ全然、上で投げられるピッチャーじゃない。このオフはしっかり、気持ちはたぶん誰よりも入っていると思うんで、しっかりやっていきたい」。力強く、話した。