ソフトバンク藤本博史監督(58)が、就任2年目となる来季も指揮を執ることが15日、わかった。来季が2年契約の2年目とみられる。後藤芳光球団社長兼オーナー代行(59)はこの日、敗戦を見届け「チームが育つという意味で、いい結果を残してくれた。藤本さんしかできないやり方だったと思う。いい人選をしたなと思います」と今季の戦いぶりを評価した。

23年シーズンに向けて、球団は水面下でコーチスタッフの編成に着手。新たな陣容でV奪回を目指す。チーム防御率3・07はリーグ3位とまずまずながら、12球団ワースト474与四球。規定投球回に到達した先発投手はエース千賀のみと、課題を残した投手陣の整備へ、1軍投手コーチのポストに球団OBで野球解説者の斉藤和巳氏(44)を招へいする方向だ。チームの黄金期にエースとして活躍した同氏に投手力強化を託す。

今季は三森や柳町が台頭したものの、さらなる世代交代が望まれる野手コーチ陣も刷新。吉本亮2軍打撃コーチ(42)、松山秀明2軍内野守備走塁コーチ(55)、的山哲也3軍バッテリーコーチ(52)が1軍に配置転換される運びとなっている。2軍監督や3軍監督を歴任した藤本監督同様に、ファームでの指導歴が長く、若手選手をよく知るコーチ陣とともに戦力の底上げを図る。監督付特別アドバイザーを務める金星根(キム・ソングン)コーチ(79)は辞意を伝えており、今季限りで退団する。

◆斉藤和巳(さいとう・かずみ)1977年(昭52)11月30日生まれ、京都府出身。南京都(現京都広学館)から95年ドラフト1位でダイエー(現ソフトバンク)入団。03年に最多勝、最高勝率、最優秀防御率の3冠。05年16勝1敗、06年18勝5敗と、大量の貯金を稼ぐ大エースとして君臨。03、06年沢村賞。08年以降は故障で1軍は登板なく、10年限りで引退した。現役時代は192センチ、97キロ。右投げ右打ち。

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