熱狂の聖地で「虎の直球破壊王子」に生まれ変わる。阪神へ2対2のトレード移籍が決まった日本ハム渡辺諒内野手(27)が18日、気合の“染髪”を決意した。この日、2軍施設のある千葉・鎌ケ谷で荷物整理を終えると「これから、髪を黒く染めに行くので…」。明るいアッシュ系カラーの髪色になって久しいが「最初は、アレでしょ。イメージが大事だから。監督も代わるんだから」と、襟を正し、新天地に懸ける思いを静かに燃やした。
直球に抜群の強さを誇る。日本ハムでは、日刊スポーツが20年開幕前に命名した「直球破壊王子」の異名が浸透した。同年8月、西武ギャレットとの対戦では、160キロ前後の剛速球攻めに負けず、最後は160キロを引っ張って左前へ2点適時打。札幌ドームを沸かせた。「王子」の肩書に本人は不服そうではあったが、阪神へ行っても異名の継続は「うん。する」。パ・リーグの速球自慢を次々と“破壊”した打棒は、猛虎の牙となるに違いない。
19年に132試合に出場し打率2割6分2厘。20年も117試合で2割8分3厘と二塁のレギュラーに定着したが、新庄監督を迎え新体制となった今季は4月22日ソフトバンク戦(札幌ドーム)で走塁中に右太もも裏を痛め、肉離れで約2カ月の戦線離脱。「しっかりとレギュラーをつかめなかったことが心残り」と、悔しさを味わった。
次なる舞台は、聖地甲子園。東海大甲府(山梨)時代の高2夏、本塁打を放った場所だ。移籍が決まった夜、自身のインスタグラムを久々に更新した。「未熟者ですが早くタイガースの一員として認めてもらい、リーグ優勝、日本一の力になれるよう死ぬ気で頑張ります」。新天地での決意を表明した。【中島宙恵】
◆渡辺諒(わたなべ・りょう)1995年(平7)4月30日生まれ、茨城県出身。東海大甲府2年夏に甲子園4強。高校通算39本塁打。13年ドラフトでは日本ハム栗山監督が松井裕樹(桐光学園)柿田裕太(日本生命)岩貞祐太(横浜商大)と抽選3連敗した後に1位指名で入団。19年6月8日阪神戦(甲子園)で馬場から満塁本塁打。178センチ、86キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸5000万円。



