ヤクルトのルーキー左腕、山下輝投手(23)が勝利投手の権利を手にした。

5回7安打3失点。3回までは無失点でこらえたが、2点リードの4回に4安打で同点とされると、5回にオリックス吉田正に一時勝ち越しのソロを許した。

だが直後の6回だ。長岡秀樹内野手(21)が右前へ同点適時打を放つと、2死一、二塁からベテラン青木が勝ち越しの二塁打。再びリードを奪い、山下に球団の新人では初となる日本シリーズ勝利投手の権利が発生。6回以降は救援陣が無失点でつないでいる。

◆山下輝(やました・ひかる)1999年(平11)9月12日生まれ、千葉県出身。木更津総合2年時は1学年上のエース早川(現楽天)とともに一塁手で甲子園に出場し、春夏連続8強。3年時はエースで夏の甲子園に出場し、日本航空石川から10奪三振。法大1年時に左肘のトミー・ジョン手術を受けた。4年秋にリーグ最優秀防御率0・98。リーグ通算18試合4勝5敗、防御率1・53。21年ドラフト1位でヤクルト入団。今季1軍公式戦は2試合1勝1敗、防御率1・46。188センチ、100キロ、左投げ左打ち。今季推定年俸1400万円。]

▼ルーキー山下が<5>戦に先発。シリーズで新人投手の先発は19年<3>戦高橋(巨人)以来24人、30度目。公式戦の山下は2試合に登板して1勝1敗。公式戦1勝以下の新人が先発は92年<3>戦石井(ヤクルト)以来、30年ぶり2人目になる。92年石井の公式戦は0勝0敗だったが、登板数は12試合(先発は5試合)。新人以外も含め、「公式戦で通算2試合」しか登板していない投手が先発するのはシリーズ史上初めてだ。

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