「右足関節(そくかんせつ)骨折」からリハビリ中の広島床田寛樹投手(27)が来週にもキャッチボールを再開する。広島・廿日市市にある大野練習場でリハビリを続ける左腕は、7割程度の力で走れるまでに回復。来週からはリハビリと並行しながら、週に1度キャッチボールを行い、来季に向けた始動を本格化させる。

8月の負傷から一時はブルペンでの投球を行い、チームのクライマックスシリーズ進出に間に合わせようと準備していた時期もあった。「結局そのときも走れなかったんで間に合わなかったんですけど。全然投げられるのは投げられました」。チームのBクラス確定により投球練習は封印。リハビリに重点を置いてきた。患部の痛みは完全に拭い切れておらず、17年に同じ右足首を骨折した鈴木(カブス)に助言をもらいながらリハビリに励んでいる。

翌シーズンへ向けた始動ともいえるキャッチボール再開は、例年よりも早い。「この時期にここまで投げなかったことはない。来年に向けて早め早めではじめていけたら」。年内は遠投を中心に肩をつくりながら、年明けからペースを上げていく。

今季はハイペースで白星を積み重ね、自身初の2桁勝利が見えた中での負傷離脱となった。17試合で8勝6敗、防御率2.84。新監督に就任した新井監督の期待も高い。「(開幕ローテが)確定組ではないと思うんで、普通にアピールするしかないと思う。まず(開幕ローテ)争いに負けないように」。長いリハビリ生活を続ける左腕は、来季への思いを胸に秘めながらも足元を見つめる。