2月にはスタメン固定よ。阪神岡田彰布監督（64）が22日、甲子園の球団施設を訪れ来春2月の沖縄・宜野座キャンプ中盤からレギュラーメンバーを固定する考えを明かした。2月11、12日には選手全員参加の大紅白戦を実施するが、それ以降の対外試合は競争の場ではなく主力の開幕への調整の場となる。悲願の18年ぶりの「アレ（＝優勝）」へ向け、厳しくハッキリと戦力を線引きする。
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競争はいつまでも続かない。岡田監督は「伸びしろという意味では、すごいあるよ。そら」と、充実の安芸キャンプを終え、ますます来季への成長を楽しみにした。ただ、「今のチームなんか、よけい絞らなあかん。いつまでも競争で、誰が守るか決まらんようではあかんよ」と、すぐに勝負師の顔に切り替わった。来春キャンプでは早々とレギュラーを固定する方針だ。
キャンプインから全員が横一線ではない。全員野球は2月11、12日の2日間、12イニング制の紅白戦で終了。その後予定されている5、6試合の練習試合はシーズンを戦う主力で固定する。「かっちりとレギュラーという形でな、自覚を持たしてな。若い選手なんか、そっちの方が思い切ってできると思うしな」と、狙いを明かす。
岡田監督は「40人枠」を例えに出し、1、2軍の線引きもきっちりと分ける考えだ。「前がなあ40人枠っていう、そういうハッキリしたなあ、明確なあれがあったけどな」。現役時代の92年から日本でもメジャーの40人枠を参考に、4年間導入された制度だ。導入当時、年間に1軍でプレーする選手の数は優勝チームで35、36人。最下位のチームでも38、39人だった。岡田監督の中では支配下70人のうち来季1軍でプレーする人数は同様に40人弱だと考えている。
甲子園の秋季練習、安芸キャンプでは、実戦練習を行わずじっくり選手たちの力量を見極めた。捕手梅野、一塁大山、二塁中野、三塁佐藤輝、中堅は近本と固定し、遊撃も小幡と木浪に絞った。残ったポジションを新外国人のノイジー、井上、前川、ドラフト1位の中大・森下らで競わせる。あとは代打や守備固めのユーティリティーと、ベンチに欠かせない選手を選び、がっちりと「1軍」を固めていく。【石橋隆雄】
◆NPBの40人枠 支配下選手枠を60人から70人に増やした92年から95年まで4年間導入された。メジャーの40人枠を参考に1軍枠40人を開幕予定日の5日前までに登録。ベンチ入り28人にはこの40人からしか入れなかった。開幕予定日から60日目に1回だけ5人以内の入れ替えが可能、150日を過ぎた段階で何人も入れ替え可能と2軍選手にとっては厳しいルールだった。
〇…阪神岡田監督はオフも他球団の戦力分析を抜かりなく続ける。「他チームの動向とかはすごい気になるわな、やっぱりな。今は新聞とかで、ああこんな選手取ったんやなぐらいやけど」と話した。楽天から涌井、DeNAから砂田を補強した中日については「すごいなあ、どうなんかな」と興味津々。松田、長野とベテランを獲得した巨人については「まあチームによって方針の違いはあるからな。一概にいいとか悪いとかはな（ない）」と、若い阪神とは対照的な宿敵にも注目している。
岡田監督一問一答
－12、1月の過ごし方で何か選手に伝えたことは
「いやいや、それはまあ、みんなもう、個人個人やからな。そんなん、言わんでもやってなかったら、そんなもん。取り残されんのは。プロやねんからなあ」
－監督は現役時代どう過ごしていた
「俺らは1月から、若いときはアレやもん、5年海外（キャンプ）やったからなあ。合同自主トレやってたから1月は。アリゾナの時の1年目は1月10日集合やったもん。合同自主トレは。甲子園でそらお前、竹之内（雅史）さんとかベテランも全員やもん。体操もせんといきなりグラウンド30周みたいな、ほんまに。時代がちゃうもんな。だからマウイの時も1月半ばぐらいから行ったんちゃうか、マウイに。自主トレを兼ねて。だからもう、40何日間ずっと、帰って来ずとかな。今とは時代が違うよな」
－12月はどうしていた
「12月はもう、ゴルフばっかりやってた。そんなん。まあ、1月入ってからやな、動きだしたんは。正月明けぐらいやな」
－2月1日にやっているかどうかは分かる
「そりゃ、分かる、分かる。おーん。なあ、5キロも6キロも太ってくるヤツとか昔はおったもんな。見てすぐ、あんなん体重オーバーやとか、おったよ、そら。なあ、やってきてないな、みたいなんとかな。モチ食いすぎましたとか。そんなんおったわ、ホンマに、選手でもな」
－安芸キャンプを経て体は鍛えられた
「なあ、おーん。だから3キロぐらいやせてたわ、きょう測ったら。きょう寝間着と寒いから上着て測ったら74ぐらいしかなかったからな。3キロぐらいやせたな、あんまり分からんかったけどな」
－それだけ動いていた
「ビックリしたけど（笑）」
