道産子右腕が新球場元年を盛り上げる。昨季は2年連続2ケタ勝利をマークした日本ハム伊藤大海投手(25)が、沢村賞を狙う。敬愛するダルビッシュのような圧倒的オーラを身に付け「エスコンフィールド北海道」の主役として君臨し、チームを7年ぶりの頂点へと、けん引する。【取材・構成=永野高輔】
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1年目はルーキーとして2ケタ勝利に、五輪金メダル奪取。2年目は1月にコロナ禍で出遅れたが、2年連続2ケタ勝利につなげた。3年目の今季は、しっかりタイトルを視野に入れる。目指すは沢村賞だ。
「新球場のスタートでそこ(沢村賞)を果たせれば、インパクトが残る。とにかく、何かを残したい」
そうなるためのイメージはできている。あこがれてきた偉大な先輩を手本に、球団、そして球界を代表するエースを目指す。
「ダルビッシュさんのオーラというか、それこそ支配感。その場を完全に支配していたので。絶対的な存在感。あれってまねしようと思ってまねできるものじゃないし。その積み上げたものもそうでしょうし、周りがそうさせてくれるものでもあるので。まずは、そう思ってもらえるようになること。圧倒的だったと思うし、満場一致でのエース。そういう選手に、時間がかかってでも、なりたい」。
昨年12月に、実際に芝が敷かれた新球場に足を踏み入れ、気持ちを高ぶらせた。
「芝が入ってからは初めて。(5月に視察したときから)全然、雰囲気が変わっていて、球場という感じになっていた。独特な感じがありますね、緊張感とか。見た感じですけど。マウンドに立つイメージは、わかなかった。だから、なんかちょっと独特だなと。ある程度のところだと、見た感じで、自分が立っている想像がつくんですけど。今までにない感じだからこその感覚だったかなと、思います。チームエリアは一通りみましたし、ベンチもブルペンもみました。ある程度見させていただきました。ロッカーがすごいですね。異空間な感じ。日本ぽくない。いい意味で。毎日あそこにいけると思うと、テンションあがります」。
ネット裏からの観客の視線は、札幌ドームより確実に近くなる。ファンの思いを、より熱く感じながらの登板になりそうだ。
「全部が近い感じがする。全然イメージがわかないんですけど。ピッチャーはそういうほうが投げやすいという人が多いと思う。僕も慣れたら早いかなと思います。意外と後ろが狭い方が投げやすいという人、多いと思うので。近い効果で、フォアボールが減ればいいかなと」。
新球場内にはダルビッシュ、大谷の壁画がある。その前に立って感じたのは、自らの使命だ。WBCの侍ジャパンに選ばれれば、2人との共闘も実現する。
「(2人は)あこがれてきた選手。(同じ日本ハムの)後輩というか、北海道出身で新球場のスタートに携わることができる。(同じ北海道出身の)今川さんとも話しましたけど、運命的なこともありますし、それだけの責務が僕らにはあると思うので。そこで、強いファイターズを取り戻す。その主軸としてやっていけたら」。



