初の開幕投手に指名されたソフトバンク大関友久投手(25)が、25日の侍ジャパンとの壮行試合で今季初の対外試合に先発する。初の大役に挑む左腕は、大観衆が予想される一戦を「仮想開幕戦」とし、独特の緊張感に慣れる意気込みだ。宮崎春季キャンプ休日だった24日は、休日返上でトレーニングを行い調整した。

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大関は21日に開幕投手に指名されてから、日に日に高まる周囲の期待の大きさを肌で感じている。「開幕投手に決まってから、より期待していただいているのは声援だったり、視線だったりで感じています」とファンからの見る目も変わり、首脳陣やチームメートからも「なんとなく、前よりも見られている回数が多いような気はしています。しっかり投げないとな、と思います」と、背筋を伸ばしている。

大役の重みを実感しつつも、軸はぶれない。「期待も感じますし、プレッシャーもありますけど、その中で自分の力をしっかり出せるように準備したい。より気が引き締まって質の高い練習ができている。それを続けていければと思います」と、冷静に語った。

今季初の対外試合で、開幕投手決定後初の実戦登板は注目の集まる大舞台を託された。25日の侍ジャパン壮行試合に先発予定。この日は休日を返上してキャッチボールなどを行い「今年初めての対外試合なので、侍ジャパンということで緊張はしますけど、しっかり自分の持ち味を出せたらと思います。ストレートがどれくらい通用するかというところと、そこから変化球がどれだけ使えるか。シンプルなところですね」と意気込んだ。

「仮想開幕戦」として、メンタル面にも意識を巡らせる。すでにチケットは完売しており、当日は大観衆が予想される。テレビ中継されるなど開幕前としては異例の注目を浴びる一戦になる。大関は「緊張するとは思うんですけど、それが開幕に近い部分もあると思うので。明日、球場に着いたときに『おっ』となると思うので。そこでぶれないように、気持ちをコントロールする練習をしたい」と話した。格好の“予行演習”で、鋼のメンタルも身につける。【山本大地】