日本ハムのドラフト1位矢沢宏太投手(22=日体大)が、新球場「エスコンフィールド」の“こけら落としシリーズ”で、投打同時出場する可能性が浮上した。
新庄剛志監督(51)が、3月14、15日西武とのオープン戦で二刀流起用する構想を明かした。投げては最速152キロ左腕、打っては2月の対外試合で13打数9安打2本塁打をマーク。“矢沢流”の伝説が最高の舞台で幕を開ける。
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投げても、打っても、走っても、首脳陣のハートをキャッチした。2月中の沖縄・名護キャンプで猛アピールを続けた矢沢が、オープン戦中に投打同時出場する見込みとなった。新庄監督が「3月14、15日ぐらいの計算はしていますけど」と明かした“Xデー”の舞台は、今季から本拠地となる北海道北広島市の新球場「エスコンフィールド」。新時代のヒーローにふさわしい“二刀流デビュー公演”となりそうだ。
起用法も明確だ。「使い方は、守ってもらってから、マウンドへ行ってもらって(ベンチへ)下げるっていう形がベストかな」。右翼で先発出場し、中継ぎで登板する可能性が高い。「これでピッチングが良くて(打撃の)調子も良かったら…。うれしいっすけどね…。難しいっすね、難しい」。采配する側の苦悩に苦笑いした。
現状では“打者矢沢”の仕上がりが“投手矢沢”を大きく上回る。まだ1度しか登板機会のない投手に対して、打者はキャンプ中の実戦でヒットを量産。対外試合の打率は驚異の6割9分2厘。オープン戦が始まっても、2試合で6打数4安打1本塁打と、勢いは止まる気配がない。プロ入り後、本格的な指導を受けた右翼守備や走塁も、日々進化を見せる怪物ぶり。2月25日楽天戦では、一塁から右前打で一気に三塁へ。その快足に新庄監督も「まあ、速いね。オレの次に速いんじゃない?」と脱帽で、身長173センチの小柄な体からは想像できない存在感を放っている。
エンゼルス大谷以来となる二刀流ルーキーは、投打両方で「1軍の戦力になれるようにやっていきたい」。本人は同時出場に、こだわりを見せないが、周囲の期待は高まるばかり。完成したばかりの舞台で、伝説の1歩を刻む。【中島宙恵】
◆大谷翔平の日本ハム1年目の投打両方での出場 13年の公式戦で2度。6月18日広島戦(マツダスタジアム)で「5番投手」で先発。4回3失点の後、右翼で出場した。8月18日ソフトバンク戦(帯広)では「5番右翼」で先発し、8回のマウンドに上がり1回無失点。オープン戦では3月21日楽天戦(東京ドーム)の8回表に「3番投手」として4番手で登板。9回は右翼守備に就いた。



