ソフトバンク中村晃外野手(33)が“開幕前哨戦”となったロッテとの練習試合(宮崎アイビー)で2安打3打点と活躍し、快勝に貢献した。かつての最多安打男は、15年を最後に打率3割を下回っている。オフには引退覚悟の決意をにじませ、正念場のプロ16年目に向かっている。若手や新外国人とのポジション争いに負けるつもりはない。
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クールな男のバットが火を噴いた。2回無死一、三塁の好機できっちり犠飛を放って先制。3回2死二、三塁の場面では中越えの三塁打で2点を加えた。5回先頭でも右前打を放ち、2安打3打点。中村晃は「いい場面で回ってきたので、いい緊張感の中、いいスイングができた」と振り返った。
紅白戦でも、適時打、犠飛、泥くさい内野ゴロとあらゆる形で5試合3打点。チャンスを逃さないクラッチヒッターぶりが光る。「練習試合でも、公式戦を想定して1点を取りに行くというのは自分の中でやっている。そういう場面で回ってくることも結構あると思う。本番に向けてのいい場面だったので、良かったなと思います」。得点への嗅覚が研ぎ澄まされてきた。
14年に最多安打を獲得し、15年まで3年連続で打率3割を残したが、ここ7シーズンはそれを下回る。1月の自主トレでは「ここ数年、あまり成績も良くないので、ダメだったら終わりという覚悟でやっています。打てなかったら終わりですから。ほか(の球団)でやるつもりもない」と、背水の思いを口にしていた。
現在は、藤本監督にキャンプMVPに指名された2年目の正木や新外国人アストゥディーヨらと一塁、外野のポジションを争う立場だ。「人のことは操れない。自分がしっかり結果を出していくだけ。みんながこういう風に競争していけば、いいチームになると思う。その中で、チームが優勝するときに試合に出ていられるように」。プロ16年目が静かに燃えている。
3月31日にぶつかる開幕戦の相手でもあるロッテに快勝。立役者となった中村晃は「悪いイメージを少しでも植え付けて、開幕に行きたい。そういう意味では良かったかなと思います」とうなずいた。【山本大地】
(中村晃の一問一答)
-キャンプで意識している点は
中村晃 打撃に関しては去年の後半から良かったので、それをずっと同じような感覚を開幕までしっかり持って行けるようにという意識でやっています。
-変化というより継続
中村晃 今年はキャンプ中は何も変えることなくできた。16年やってきて、そういうことが初めてじゃないかなと思う。いいのか悪いのかわからないですけど、そんなキャンプでした。
-例年はいろいろ試す
中村晃 いろいろやって、開幕までに形にするという感じだったんですけど、今年に関してはそれが全くない。投手とも対戦できているので、いいことだと思います。



