楽天伊藤裕季也が、新球場エスコンフィールドの記念すべき第1号本塁打を放った。5回1死、日本ハム加藤貴の初球、外角高めの138キロ直球を左翼席へ運んだ。先制ソロで勝利に貢献したが、表情は引き締めたまま。「まだ始まったばかりというか、打ち続けていかないといけないというところで、喜びきれないところもある」と力を込めた。

18年ドラフト2位でDeNAに入団も、22年途中まで通算36試合の出場にとどまった。昨季7月にトレードで楽天に加入。今季はキャンプから猛アピール。オープン戦では2割7分0厘、2本塁打、11打点。これまで経験のなかった遊撃手もこなし、死に物狂いで出場機会を求めてきた。努力を首脳陣に認められ、自身初の開幕スタメン。その一戦で、プロ1年目の19年8月14日ヤクルト戦以来の1発となった。活躍を続け、定位置確保を目指す。

◆伊藤裕季也(いとう・ゆきや)1996年(平8)8月30日生まれ、三重県出身。日大三-立正大。立正大では4年秋の神宮大会決勝で決勝本塁打。18年ドラフト2位でDeNA入団。19年8月10日、初スタメンの中日戦で2打席連続本塁打。昨年7月、森原康平投手とのトレードで楽天移籍。今季オープン戦では満塁本塁打を2本放った。182センチ、90キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸850万円。