ロッテ佐々木朗希投手(21)が7回105球を投げ、1安打11奪三振2四球無失点で2勝目を挙げた。日本中が、いや世界中が注目するオリックス山本由伸投手(24)との侍ジャパン右腕の投げ合い。6回101球5安打9奪三振1失点だった山本との初対決は、佐々木朗が制した。

佐々木朗はいきなりの3者連続三振で発進した。初回、1番茶野の初球は160キロの直球でファウル。追い込むと146キロのフォークで見逃し三振を奪った。ゴンザレスは147キロのフォークで空振り三振。森に対しては162キロの外角直球で空振り三振に斬った。

2回、3回と2つずつ三振を奪った後の4回も圧巻だった。再び茶野、ゴンザレスを連続三振。森にはギアが1段階上がった。初球はWBCでダルビッシュから学んだスライダーを左打者相手には珍しく投じた。続く2球目に、163キロ直球。手が出ない。最後は148キロのフォークで見逃し三振。この日2度目の3者連続三振に小走りしながら、黄色いグラブを小刻みにたたいた。自身に送る拍手かのようだった。

6回1安打11奪三振で無失点だった今季初登板から変化もあった。お立ち台でファンに要望したコールは「ササキ」から「ロウキ」に。初回の登場時には満員御礼となった大観衆の歓声がこだました。捕手は昨季17試合でコンビを組んだ“相棒”松川から、19年ドラフト“同期”の佐藤都へ。佐藤都と組んだ昨季3試合で防御率0・86(松川は2・24)。松川とのバッテリーもどんどん成長中だったが、21年5月27日の阪神戦(甲子園)でプロ初勝利も挙げている佐藤都との相性も好投に拍車をかけた。

昨年4月10日の完全試合の日と同じ「BLACK BLACK」デーで、ビジター用の黒のユニホームを身にまとった。球場内では「完全試合記念品展示ブース」が設置されて大盛況。6回先頭の西野に四球で初の走者を許して完全が消えると、続く若月には中前安打を喫した。無死一、二塁になると、再び「ロウキ」コールが佐々木朗に力を与えた。犠打後の1死二、三塁では茶野を空振りで11個目の三振。マウンド上で「ヨッシャー」と雄たけび。ゴンザレスを右邪飛でピンチを脱すると、右拳を何度も握った。4回に自軍が茶谷の三塁強襲適時打で奪った1点をしっかり守った。7回には藤岡の中前適時打で加点し、リードは2点に広がった。【鎌田直秀】

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