中日石川昂弥内野手(21)が1軍復帰戦で、チームの初連勝をけん引した。自身初、球団では歴代111代目となる「4番」でスタメン出場。3打席目までは無安打も、2点リードの7回2死走者なしで快音を響かせた。巨人鍵谷の141キロツーシームを左翼線へ二塁打。好機を演出し、ダメ押しの3得点につなげた。 「1本出て、3点が入って良かった。チームに求められるのはそこ(長打)。二塁打で良かった」

昨年5月27日のオリックス戦で左膝を痛めた。左膝前十字靱帯(じんたい)再建術を受け、長いリハビリ生活を続けた。6日の2軍戦で実戦復帰すると、5試合11打数6安打、打率5割4分5厘、2本塁打、4打点。322日ぶりの1軍復帰をたぐり寄せたその日に、主砲としての存在感を見せつけた。「4番を打つことを目標に(プロに)入った。そんな打者になりたい」。21歳で就任した主砲としての飛躍を誓った。

チームは先発全員安打で今季最多15安打、9得点と爆発し、初の連勝で最下位を脱出した。立浪監督も「重圧も大きいと思うが、乗り越えて欲しい。いまのウチにいる選手で4番は彼しかいない。1人前になって欲しい」と期待も大きい。今季から背番号25に変更した4年目の若竜が、反攻をけん引する。【伊東大介】

◆中日木下(7回2死満塁で走者一掃の適時二塁打)「絶対にかえそうと打席に入った。打点を稼げるようにがんばりたい」

◆中日小笠原(開幕戦から中13日で6回2失点で初勝利)「日にちをあけてもらったのに長いイニングを投げられなくて申し訳ない。僕1人では勝てない。先輩方のおかげ」

◆中日龍空(2回バント安打で2点目を挙げ、今季初マルチ安打)「(先制内野ゴロの)木下さんに続いて得点ができて良かった」