“昇り龍”のように! 楽天浅村栄斗内野手(32)の状態が上がってきた。1点リードの4回、先頭で打席に入ると、1ボールから上沢の甘く入った140キロシュートを強振。打球を豪快に左翼後方のブルペンへ突き刺した。6回1死走者なしで迎えた第3打席でも、左前打を放ち、10試合ぶりのマルチ安打。打率1割9分4厘と不調が続き「こんなんで満足していたら全然ダメ」と引き締めた。

チームに勢いをもたらし、1日で最下位を脱出。試合後は仲間たちと、手を「わしづかみ」するポーズで喜び合った。チームを活気づかせようと炭谷が発案。安田が4月30日西武戦前の声出しで呼びかけた。「イーグルス(犬鷲)にちなんで、昇り龍のように舞い上がるという意味を込めて。これでいきましょう」と迷言? その後は「昇り龍のポーズ」として浸透し、打者が安打を放った際や、得点時にそろってポーズを取ることがお決まりとなってきた。6回に2ランを放った岡島も「今日も昇り龍で」とコメント。大ブームとなっている。浅村も「いいんじゃないですか」とムード上昇に表情を緩めた。

今季は残り115試合。5位と低迷しているが、巻き返しは十分可能だ。チームも7日の試合に勝利すれば、3カード連続勝ち越しとなる。浅村も、チームも、少しずつ上向いてきた。復調気配の主将は「これを機にまた明日頑張りたい」と闘志を燃やす。犬鷲を高く羽ばたかせるため、バットで上昇気流を生み出す。【湯本勝大】

▽楽天安田(「昇り龍のポーズ」がチーム内で浸透)「みんなで考えてやりました。チームに一体感というか、深い絆が生まれてきたなと思います」

▽楽天石井監督(1日で最下位を脱出し)「まだその時期じゃないので、一喜一憂しないでやります。チームとしては、反撃の態勢を整えられればいい」

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