最終節の1回戦が行われ、勝ち点3で2位の大商大が勝ち点4で首位の大経大に2-0で先勝した。プロ注目の上田大河投手(4年=大商大高)が7安打完封で5勝目。チームは優勝を争う大経大との直接対決で王手をかけた。勝ち点2の龍谷大は3-0で神院大を下した。

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大商大のエースが仁王立ちした。主将の上田が9回7安打無失点。117球の力投だった。立ち上がりから得点圏に走者を進める苦しい展開。2回にはライナー性の打球が左太ももに当たるアクシデントもあったが、本塁だけは踏まさなかった。9回は志願してマウンドへ。「今日は熱くて後半はバテてた。それでも抑えないといけない。それが仕事だと思っている」。その言葉どおり、エースの仕事を完了させた。

大経大のエース右腕・津田と投げ合い。スタンドには11球団のスカウトが集まった。ヤクルトの阿部スカウトは上田について「総合力で抑えることのできるピッチャー。無失点で切り抜けてたし、下級生の頃から投げていて切り抜け方と経験値がある」と評価した。上田は「投球が散らばるのはメンタルが弱いから」と反省も忘れなかった。【中島麗】