オリックスからトレードで加入した巨人鈴木康平投手(29)が“借り物ユニホーム”でデビュー戦を飾った。シャツはトレード相手となった背番号32の前任者広岡のもので、サイズが大きくぶかぶか。パンツは戸郷から借りた。「まだ間に合ってなかったので。みんなのパワーを借りました(笑い)」と力に変えた。スパイクも巨人仕様の黒色ではなく、オリックス仕様の紺色。メインビジョンの顔写真も間に合わず、空欄のままだった。

トレード発表から3日後、いきなり登板機会が巡ってきた。4点リードの8回、「K-鈴木」ではなく登録名「鈴木」がコールされると「こみ上げるものはありましたね」と声援にしみじみ。先頭の中日岡林に左前打を浴びるも、全球150キロ超え、最速155キロの直球で押した。1回無失点2奪三振でデビュー戦を終えた。

鬼門の8回を務める準備はできている。イニング別失点では8回が最多の27失点。「自分がピースとしてハマれば、もっと楽に大勢につなげられる。覚悟を持っていければ。巨人のためにしっかり腕振ろうと思ってます」と鈴木。剛腕の加入から、巨人の逆襲が始まる。【小早川宗一郎】

○…グリフィンが中日キラーぶりを発揮した。6回を6安打2失点で4勝目をマーク。中日からは4戦3勝となった。「ちゃんと研究はしていたので、いいピッチングになった」。7奪三振は、すべて走者を置いた状況で、進塁を許さず。リーグトップの奪三振数47の左腕は「狙って投げるわけではないが、必要な時は三振でしっかり止める投球が必要」とうなずいた。

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