鬼門突破へ投手陣再整備だ。広島新井監督は3季連続最下位の交流戦を前に、右内転筋筋挫傷で離脱していた栗林の1軍昇格を明言した。

「トレーナーからの報告では順調と聞いています。交流戦から1軍に帰ってきます」。本人と直接電話でも話をして状態を確認。不在時にも矢崎、ターリー、島内と安定していた中継ぎ陣に頼もしい守護神が加わる。

さらに左肘の炎症で登板間隔を空けていた今季チーム最多4勝の左腕床田を今週末2日からのソフトバンク戦3連戦から復帰させるプランも明かした。4本柱に加え、コルニエル、アンダーソンの両外国人による先発陣で交流戦に臨む。

新井監督の下、ベテラン、中堅、若手、そして外国人選手が互いに補い合いながら白星を積みかねている。ヤクルト3連戦で3連勝し、開幕4連敗から貯金2で交流戦を迎える。

広島にとって、交流戦は鬼門となっている。新井監督が現役を退いた19年から3季連続で交流戦最下位。4年連続Bクラスの一因となっていた。「交流戦? 苦手? そんなの関係ないから、ガンガン行きなさいと背中を押してあげたい」。新井監督は平常運転を強調する。選手たちの中にある苦手意識を払拭(ふっしょく)することを第1歩と考えている。

初戦で当たる日本一球団オリックスには、18年から12連敗中と苦手とする。評論家としてグラウンド外から見てきた経験を踏まえ「(短期決戦の交流戦では)ちょっと受け身になっているのではないかと思う。打者にしても、野手にしても。(1球団と)1カード3試合なので、気づいたら終わっている、というのをなくしたい。こちらから結果を気にせずに、どんどん仕掛けて行けたらいいと思います」と考える。

指揮官として初めて臨む交流戦に向けて、選手が攻撃的姿勢を貫けるようバックアップを誓う。まずはオリックスに7年越しの勝利を目指す。【前原淳】

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